200回定演「司会パート」

司会者 大橋忠弘(S47卒) (記)

「司会者の役割は?」と尋ねられたら「観客の心をしっかり耕す事」と答えます。地面に水をかけた時、土の表面が柔らかければ水が素直に浸み込みます。土の表面が固ければ水が浸み込まずに水溜りになります。

演奏会で言えば、観客の心が地面、演奏が水です。観客の心を耕しておけば、観客は演奏への感動が倍増します。司会者次第で、演奏は更に映えると信じています。
その為、日々努力をします。そのプロセスは以下の通りです。

演奏会に向けて、出来る限りの情報を集めて台本を作ります。そして自宅で毎日5回、声を出して司会をします。それは本番と同じように、マイクを持って歩いて出て、お辞儀をして、ぐるりと見回して、話し始めるのです。
今では、目の前に観客がいるシミュレーションが出来るようになりました。観客のリアクションをシミュレーションしながら、司会の練習を毎日続けます。当然、台本は全て頭に入ります。そして無駄な音を1文字でも多く省いて、簡潔な文章にブラッシュアップします。一つ一つの文章は短くないとダメですし、本番中はどんな場面でも「えー」「あのー」は絶対に言わない、これが大事です。

指揮者・演奏者は、練習会場で自分の進歩を見せつける事が出来ます。司会者にはその機会がありません。1か月前はどんなだったか、誰も知りません。努力や進歩の経緯を示す事なく本番を迎えますが、逆に言えば、どんな司会をするのか誰も知りません。それが司会者の醍醐味なのかも知れません。

200回定演では、クラブの紹介・皆様への御礼・指揮者やコンマスの紹介・演奏者の紹介・曲の紹介などを行いました。出番が2回だけですが、3階席迄満員の客席を見るのは壮観でした。スポットライトを浴びて、楽しい時間でした。

早稲田WMGに部員司会者が居なくなって数十年。
演奏だけの定演を見ると、いまだに寂しさを感じます。
いつの日か、司会の重要性を再認識される事を願っています。

筆者、司会本番中

 

場内アナウンス担当  金澤綾音(早大2年、マンドリンパート兼任)(記) 

 演奏会場に来られたお客様達が会場で最初に聞かれる音、それは場内アナウンスです。今回は、幕開けの曲「紺碧の空」より20分間も前に場内アナウンスが流れました。「会場の皆さま、ようこそお越しくださいました!」
これは会場全体が一様に期待に膨らむ瞬間で、奏者にとってもスッーと気が引き締まる幕開けの合図でもあります。そして影アナ担当者=私にとっては、大変なプレッシャーとの戦いです。

 この役目を「ぜひ私に!」と私は自ら手を挙げましたしかし実は、私は過去にアナウンスの経験はなく、むしろ自分の声をコンプレックスに感じている時期があったほどでした。
聞き取りやすいか、棒読みになっていないか、1か月前から毎日原稿を声に出して確認しました時には録音をしたり、他の人に聞いてもらったり、お風呂場で(よく響くので)読んでみたりと、練習を重ねました。
当日の影アナの事は、緊張であまり覚えていません。が、皆さまに無事届いていましたら幸いです。

200回目の節目となる大きな演奏会にて、このアナウンスという大役を任せていただき大変光栄に思います。ありがとうございました。

筆者、影アナ本番中